青い空。
眩しい日の光。
みんなこんな日和には、外に出たくなるのですね。特に自然豊かなところへ。秋ですものね。
道はツーリングの人も多く、みんな気持ち良さそうです。
今日は私も足を少しだけ伸ばして、のどかで静かな場所に行き、命の洗濯をすることにしました。
もう10月だけど、まだ10月。ということで、出かけた先の資料館の裏庭にある広い芝生の広場の横に流れる穏やかな小川では、水着になった小さい子どもたちが遊んでいます。山の影になっているから体が冷えたら、川から出て今日の強い日差しに当たればすぐ温まります。
自然に囲まれて広々とした場所で 、伸び伸び遊ぶ子どもたちの声を聞きながら、私はシートに寝転がり目をつぶりました。昨日は遅くまで残業をして心身共に疲弊したけれど、自然の中で耳だけの機能を残して後は休止させていると、本当にリラックスして疲れが抜けていきました。
目を開けると、頭上の木の枝から枯れ葉がヒラヒラ落ちてきます。落ちた先はシートの外の土の上。腹這いになってしばらく落ちてきた葉や生えている雑草を眺めました。
そういえば、長らくこんな近くで地面を眺めてなかったなぁ。子どもの頃は、ミニチュアや小人が大好きで小さいものの世界をよく想像してたっけ。
こんな小さな雑草も、よく見るととても細かな造りをしています。1つ1つが精巧な完成形でしっかり立っています。視点さえ変えれば一本の木のようです。
そんな雑草の根本を見ていると一匹の蟻が現われました。大きくて黒い蟻です。六本の足を忙しなく動かして、すごい速さで移動しています。私が上から見ると平らな芝生の上も、蟻のサイズで考えるとロッククライミング状態?。すごい悪路です。なのにあの速さ。すごいなぁ・・・と感心。
と、しばらく蟻目線で観察して遊びました。
蟻は、ずっと私のいるシートの周りをウロウロしています。きっと私の食べたものが入った袋が気になるんでしょう。縛っているけどやっぱり匂いがするのかも?
蟻は無計画に右往左往しているように見えます。「おつかいアリさん」の歌みたいに、
あっちいってチョンチョン
こっちいってチョン
です。
どうしてこんなにウロウロするのか・・・と、見ていて気づきました。
あ、こうやって、あっちやこっちや動き回って、広い範囲に自分の匂いをつけて、仲間が見つけやすくしているのかも!?
と、考えているうちに、あっちから、こっちから、と他に二匹の蟻がやってきました。
やっぱり仲間を呼んでたんだな~。
でもね、袋は縛ってあるから入れないよ。ごめんね。
蟻は、なかなか諦められなくて、なんとか方法はないかとがんばっていましたが、無理だと悟ったのか、また周辺をウロウロ。
地面にはかわいいどんぐりがたくさん落ちています。まだ若い緑色のどんぐりもあります。
さっき、私のところに通うお子さんが、去年どんぐり拾いに目覚めて、ブームだったので、そのお子さんに綺麗などんぐりを持って帰ってあげようと、いくつか拾っていました。
今は、蟻も、そのどんぐりを調査中です。
これ、持って帰れるかな?
無理だと思うよ~(笑)