3月は私の誕生日月。
この頃、えっと、私は今何歳だっけ?と、◯3歳なのか、◯4歳なのか分からなくなることもある。年齢も、長く数えている内にわけが分からなくなってくるのかもしれない。
でも便利なのは、娘も夫も、一桁の数字が私と同じなので、毎年彼らが何歳になったか考えれば、自動的に自分の年齢が分かる。
娘が24歳、夫が34歳、だから私も◯4歳。しかもみんな3月生まれだから分かりやすい!
先日、はてなブロガーの宵闇の夜さんが、ご自身の誕生日にどう過ごしたらいいかお悩みで、それなら、日頃アウトプットすることが多いと思うから、幸せ気分をインプットできる様なことを探してみられては?とお勧めしたところ、大好きな本が沢山あり、デジタルアートやグッズもある素敵なミュージアムに行かれ、心躍る誕生日になられたと書かれていて、本当に素敵なお誕生日になって良かったなと思った。
では私はその数日後に自分の誕生日を控え、さて、どうしたら良いかと、何一つ考えておらず、しかも保護者のご都合で、月1で開催している会をたまたま私の誕生日に行うことになっており、それが「卒業おめでとう会」でもあった為、準備に忙しく、誕生日どころではないなと、今年はスルーだ!という気分になっていた。
まあ、誕生日に、大好きな可愛い「ぐりとぐら」(お母さん方はご存知)な、お二人に会えること自体がプレゼントの様なものだし🎵くらいに考えていた。
夫も毎日朝から晩まで仕事に追われ、余裕などない日々。
それが前日になって、「明日は卒業おめでとう会だよねぇ、、、」と言うので、あら?なんか残念がってくれていそうな素振り。
じゃ、今日少し出かけよう、どこがいい?と聞かれ、あたふた。
えっと、、、どうしよう、何にも浮かばない。
私もこういう時、パッと行きたい場所、店か浮かばない質でして、、、。
うんうん考えていたら、ぼんやりと頭を過ぎりだしたのがマンゴーツリーカフェ!
用事の帰りに時々寄るのだけれど、毎回入るかといえば眺めて帰るだけの時もあるし、買って帰って夜ご飯にどうだろう?と思案しながらも断念してしまうことも多く、実際に入って食べたことは数回しかない。
しかも毎回ガパオライス。他のメニューにも興味があるのに、何故か注文する勇気がないのだ。入店してすぐカウンターで注文する形式だからだろうか?店員さんの圧(かけられてるわけじゃないのに)にプレッシャーを感じるのか、即ガパオと言ってしまう小心者。
だけど、ガパオが美味しいのだから不服はなく、ただ非常に辛いので、ヒーヒー言いながらチョビチョビ時間をかけて食べるのがいつものコース。
「いつかアジア料理が好きな夫と来たいなぁ」
と思いながら1人で食べていたことを思い出したのだ。
それとなく切り出してみたところ、「いいよ」とのこと。華やかでも特別感があるわけでもないけれど、いつも思っていたことが叶うのだから、私にとってはワクワクすることだ。
実際、ドドーン!

縦向きで見にくいけれど、どうでしょう?
夫はトム・ヤン・クン。
私は揚げたまごのパッタイ。
やっと、ガパオ以外の物を注文できた喜び!!(地味!)
これが美味しかったんですよね、どれもこれも。特にパッタイは、ちょっぴり甘辛。何とも言えない幸福感のある味でした。
ところでマンゴーツリーカフェには、とっくに昼を過ぎた中途半端な時間でも家族連れがぽろぽろと入って来ることと、小さな子ども連れが案外いらっしゃるのが印象的。辛いものが多い店に子どもを連れて入るという発想が昔はなかったなぁ、なんて思いつつ、人気があるのは良いことだね、と感心しきり。
ついでに他のお店も見て歩こう、とショッピングモールは苦手な夫と久しぶりにあちこちお店に入り、満足満足で帰宅。
ところで外はそろそろ花粉が飛んで、アレルギーのある私は時々くしゃみが出ていたところ、数日前から夫がなにやら引き出しをごそごそ。
夫は私と違い繊細で、お菓子作りやアロマの精油を調合して自分だけの香りを作るのが大好き。
何種類もポトポトと瓶から垂らしてまぜ、アロマディフューザーでプシュプシュしだしました。アレルギー体質の私は逆に、合わないものが肌に付着するのは怖いので、プシュプシュはちょっと苦手ですぅ。
怪訝な表情をしていると、夫が本を開いて、「ほら見て、この香りとこの香りを合わせると、花粉症に効くんだって。炎症を抑えるみたいだよ」と言う。
あら、私の為に一生懸命調合してくれたの?そう思うと怪訝にはしていられない。取り敢えず、少し遠巻きから、部屋全体に漂う香りで楽しみましょう、と試していたら〜。
なんだかムズムズ、調子が悪かったのがスッキリして、気にならないではないか。
これまでにも肌が荒れ気味だと化粧水代わりにと肌荒れにいい精油でアロマウォーターを作ってくれたこともあった。でもその時は超過敏なので、怖くて使えなくて。
ごめんね、そしてありがとう。ちゃんと効果のあるものを、私のことを考えて作ってくれたんだね。とそれまでの非礼を詫びました。
そういう気持ちって嬉しいよね。
お陰でそれから好調なんだよ。
その夜。リビングテーブルの上にこれまた数日前から出ていた米粉を使い、夫が明日の朝に間に合うように、ケーキを作ると言い出した。あの米粉、その為だったの?と聞くと、最近私が小麦粉の摂取を減らすためにパンを控えているって言ってたから、って言うのだ。そして一冊の本を持ってきて、丁度いい本があったんだよって。見るとそれは私が療育に通う子どもたちの為に、米粉のお菓子を出そうと栄養士の免許を持つ指導員の先生に見てもらっていたものだった。私は1回も作ったことはなし。それを夫が作ってくれるだなんて。
ただ、夫は明日の朝、5時から9時頃まで早朝バイトなのです。そんな無茶な、と思いましたが、もう米粉をコネコネ。あとは朝まで発酵させるね、と言い残して寝床へ。
私?私は次の日の卒業おめでとう会の為の首からかける花飾りを折り紙で作ったり、色紙作りをする為、夜なべで作業。
これは施設にいた時から毎年この時期に、幼、小、中、高を卒業する子どもたちに作り渡してきたもの。私の退職後、他の先生が作って渡してくれるかどうかは分からないから。ちゃんとこちらで渡しておかないとね。
そろそろ夫が起きる4時ごろ。ようやく完成!ここから寝れば、9時まで5時間は眠れる計算。
明け方、夫がケーキを焼くオーブンのブーンという音がする中、私は夢の中へ。
9時頃目覚めた時にはまだ夫の姿はないが、ケーキはオーブンの中で焼き上がっていた。
凄い!とっても綺麗で素敵に焼けている。聞いてはいたが、全く私のケーキの概念とは違っていた。
ナッツブラウニー。


戻ってきた夫と、朝食に、このケーキをいただく。
甘みは薄く焼いてあるので、生クリームとじゃばらジャムを合わせていただいた。
念の為お伝えしておくと、生クリームは夫が泡立ててくれた。そしてこのジャムも夫が作ったものだ。ひええ。
隣はハチミツ入りヨーグルト。このヨーグルトも夫の手作りケフィアヨーグルト。私は何にも作ってなぁい(汗)
ケーキは意外や意外。絶妙な美味しさで、思わず目がまん丸になった。
昨夜、卒業おめでとう会で子どもとお母さん方に出すおやつとして、この手作りケーキを持っていくのはどう?と夫から提案を受けたんだけれど、この頃は食中毒も増えているし、前の晩から手がけたものを持っていくことに懸念があった。施設では作り置きは厳禁にしていて、必ず当日作ったものしかおやつに出さなかったから、ましてや個人として出すものは、厳重に注意が必要だと思ったからで、申し訳ないけれど、それは止めておこうと丁重にお断りしていたのだった。
それなのに、あまりに上手に出来ていて美味しかったのと、焼き菓子という点で思案し、
「よし!持っていこう!」とGOサインを出したのだった。
当日はお昼ご飯もみんなでサイゼリヤで食べ、1時から卒業おめでとう会を行った。
みんなでワイワイ食べるお昼は美味しかった。
小1から偏食指導を行い、お弁当では野菜も食べる様になった愛され王子が、この日青豆のいっぱい入ったサラダを頬張り、初めて食べるホウレンソウとマッシュルームのホワイトソースのスパゲッティにがっつく様を、みんなで卒倒しながら喜び笑い合った。凄いやん!と。
そして始まった卒業おめでとう会では、夜なべで作った首からかける花飾りと、コメント入り色紙を証書授与の様に渡し、SSTゲームをしてから、おやつの時間となり、夫の焼いたケーキを各皿に盛り付け、配った。
「これ、夫先生が焼いたケーキ」と一応報告。夫も2年ほど私の元で療育に携わっていて、子どもたちも大好き。この会もちょくちょく参加して、手伝ってくれている。
続けて、「本当はちょっと、手作りはやめておこうかと思ったんだけどね、色々心配だし、、、」と付け加えた時だった。
愛され王子のお母さんが、
「この信頼関係の中ですよ?大丈夫です」
と、きっぱり言い切って下さったのだ。
その「信頼関係」という言葉と言い切り方に、グッと来てしまった。
生クリームとじゃばらのジャムも添えて、「いただきます🎵」
偏食の強い子どもたちが、あえて絶対に苦手であろうジャムからペロリ。
私の元では、まずはキライなものから食べ、その後好きなものを食べる、ということになっているので、もう愛され王子などは完全にそのモードに入っていて、その様子を「見て〜!食べてる〜!!」と大喜びの大爆笑。
魔法なのだ。
私たちの心配をよそに、みんな、美味しかったらしく、お母さんが「過去一!」と感想を教えてくれた。
美味しいものをよくご存知のお母さんに過去で一番美味しかったと褒められたのだ。
夫も凄く嬉しそうだった。
良かったねぇ、と言いながら、実は朝4時から焼いたんですよ〜と報告。ケーキ作りやアロマの香り作りが好きでねぇ、と話しが、アロマに流れたので、
「そうだ、こないだ花粉症に効く香りを調合してくれて、それから症状がマシなんですよ」
と言い終わった時だった。
急にさっきの愛され王子のお母さんが顔を上げ、私の顔を振り返って見たかと思うと、次の瞬間夫の方を向き直し、
「ありがとうございます」
と言ったのだ。
「ありがとうございます」
その言葉に込められた意味。
私はここに来るまでシングルで子ども2人を育てながら、沢山の重度から軽度の自閉症や発達障がいの子どもたちを受け入れ療育してきた。その仕事がどれほど大変で困難なことかはお母さんたちが一番良く理解してくださっていた。なりふり構わず真剣に療育を通して我が子たちに関わってきた人として認知され、療育の成果にも信頼を寄せてくれている。そんな私のこれまでの人生を引っくるめて、見て下さっていて、その私のことを今思って大事にしてくれている。私側の人間としての立ち位置に立っての「ありがとうございます」なのだ。
これには有難すぎて、絶句だった。
卒業おめでとう会は、大変喜んでいただけてホッと一安心した。
お母さんからは、「貴重な小学生の時間をきらめき先生と過ごせたことに感謝です」とのお言葉までいただいた。
そして、愛され王子が、学校の卒業文集に、しっかりとした文字で修学旅行の思い出を綴ったページを見せていただいた。たった1ページだけれど、こんな風に他の子どもたちと同じ様に自分の力で文字を書いて文集にのせられている事実に感動をした。
知的障がいも併せ持ち、「学習」という概念を伝えるところから始め、一文字一文字平仮名を覚え、字を書くということがどんなに困難なことか。他の誰も彼がここまで書けるようになると思わなかったことだろう。
すでに成人した第一弾のお子さんも、最重度でありながら、やっぱり卒業文集には自分の文字で思い出を綴ることができていた。
それをこのお母さんも知っているからこそ、いただけた言葉だったのだろう。
結局。
夫と前日マンゴーツリーカフェに出かけ、アロマを嗅いで体調が良くなり、朝から夫が焼いたケーキを食べ、子どもたちやお母さん方に振る舞うことが出来、数々のお褒めの言葉をいただいた。
胸にジンと来る、素晴らしいプレゼントを、これでもか、これでもかと戴いたような気持ちだった。
ここまで思いもかけず、沢山の喜びをいただいた誕生日がこれまでにあっただろうか。
いや、
「過去一」
かもしれない。
大満足の誕生日となった。
あ!そうだ、その晩には、夫が予約してくれたお店でディナーもいただいたんだった!
最高だ!

