土曜日の夜。
寝落ちるまで暫く動画を観ようとスマホを手に取ると、一本の新着動画が目に入った。
派手なスーツを来た若い男の子が歌のオーディション番組で歌っている動画だった。
その男の子のことは知っていた。
名前も、有名人のご子息であることも。
多くの人がその動画を既にご覧になり知っているかもしれない。
その男の子は木本慎之介さん。
21歳だそうだ。
顔立ちはお母さん譲りなのだろう、色白で、今風の超美形。
お父さんは、昭和の大スター。
西城秀樹さん。
私は幼稚園の頃、西城秀樹さんが好きだった。ちびまる子ちゃんと同じだ。
息子さんは俳優になられたのかと思っていたので、歌と知って興味が湧き、イヤホンをして聴いてみた。
出だしの第一声から鳥肌がたった。
こんなことってあるのかと、驚いた。
西城秀樹さんが歌っているのかと錯覚するほど声が似ていたからだ。
西城秀樹さんといえば、あのハスキーボイスと魅惑のビブラートは有名だが、実は「あ」の発音に特徴があると、この息子さんの歌声を聴いて気づいた。
曲は「ブルースカイブルー」
この曲を私は知らなかったが、葬儀でもかかっていたそうだ。
数々ある情熱的な曲の中に、こんなに切なくも爽やかで胸の中にその名の通り青空が広がるような素敵な曲があったとは。
そして、その曲を、秀樹さんが亡くなってから、息子の慎之介さんが初めて公の場で歌ったものを聴くことができたなんて。
その甘くも凛とした歌声は、初めてとは思えぬ素晴らしさだった。真っすぐな心が一音一音丁寧に想いを込めて歌う声に乗って会場一帯に広がり、画面を越えて、私の胸までズシンと届いた。
審査員も言っていたが、慎之介さんにはオーラがあった。華ともいえる。
西城秀樹さんは気さくで情熱的で、人柄の良い、スケールの大きい方だった。
そのお父様から受け継いだのは歌声だけではなかったのだろう。
生きている年数が長くなると、こんな奇跡に出逢えるんだなとしみじみ感激しながら何度も聴いた。
まだお聴きになっていない方は是非。
派手なスーツは西城秀樹さんが着ていたものだそうな。
だからだろうか。秀樹さんがオーバーラップしたように感じられたのは。
きっと慎之介さんの心は空に届いている。