きらめき 綴り

療育アドバイザーとして活動しています。日々の心の煌めきを大切にしています。

チョコレートケーキとカルピスソーダ。

因みに、、、

クリスマス会のおやつにお出ししたのは、チョコレートのショートケーキとカルピスソーダだ。

 

毎回、おやつにはこだわったものをお出ししている。

何に拘っているかというと、別に健康志向に傾いているということではなくて、こどもたちの様子をみながら、嫌いなものと好きなものを合わせたり、初めて食べるもの、今まで拒否していたもの、是非ご紹介したいもの、など、考えながらセレクトしている、ということ。勿論、夫が健康志向で食材には詳しい(厳しい)ので、そういった体に良いもの、をお出しする傾向にはあるし、夫手作りのおやつも登場したりする。

小学1年生から請け持ってきた子どもたちは、大変な偏食の人たちだったが、トレーニングを重ね、今では大嫌いだった野菜も食べるし、初見のものにも果敢に挑戦し、出されたものは残さない、という大変頼もしい人たちに変身しているし、私と一緒なら特に苦手なものも食べられる!と本人たちが理解しているようだ。

ただ、最近入会されたお子さんは、まだそこまでの関係性に至っていない。

 

そんな中でお出ししたチョコケーキとカルピスソーダ

チョコケーキはその最近入会されたお子さんの希望だ。

なるべく普段はチョコを出さないようにしている。中学生となっても、お母さん方はまだチョコを敬遠している為だ。何故なら、虫歯になると、感覚過敏があったり、治療の恐怖で大暴れしたりと大変になることが予想されるから。

それでも、食の幅を広げることは、お呼ばれした時やみんなで食卓を囲む時に何かと利点がある。

だから私はみんなと共に食べる機会に、お母さんの許可をいただいた上で少量からチャレンジしていた。なので、子どもたちは私と一緒に初めてチョコを食べて以来、段々好きになっているようだけれども、、、。

それでも毎年クリスマス会には生クリームと苺のショートをお出ししていた。さすがにチョコケーキはキツイから。

生クリームや苺だって、実はこの子どもたちは苦手だったのだが、今では喜んで食べている。

今回も迷ったが、新しいお子さんにも初めてのうちのクリスマス会を楽しんでもらうために、あえて今回はチョコを選んだ。

いや、厳密にいうと、チョコと生クリームの数を半々にして、各自選べるようにしていた。チョコは嫌だというお子さんもいるかもしれないから。

逆に、友達がチョコ!というと、つられて我も我もとチョコ!とみんながチョコを選ぶことも考えられる。

 

さて。

分かってはいたが、新しいお子さんに真っ先に選ばせてあげたところ、やはり勢いよく「チョコ!」と叫んだ。

すると、他のお子さんたちも、みんな「チョコ!」と意気込んで選び出していた。

これにはお母さん方が慌てだした。

「え?いいの!?あの、、、えっと、、、」と、もごもごしている。

聞くと、他のお子さん方は、やはりチョコケーキが初めてだったらしい。

いつも選ばないのに、食べたことないのに、友達の勢いにつられて選んでしまっていいの!?という戸惑いだったのだろう。

後で、「いらん!」と言われても変えることはできないし、ケーキが食べられなかったというのも残念すぎる、という親心。

ところが、いただきますをしてから、こどもたちは何の迷いもなくチョコケーキをパクパクと食べ初めた。

これにはお母さんたちがびっくり。

「今まで食べたことないのに」「絶対選ばなかったのに」と。

恐る恐るお母さんが「美味しい?」と聞いた。

こどもたちは「美味しい!」と満面の笑みだ。

信じられない!とお母さん方は仰け反っておられた。

友達の一人が勢いよく選ぶと、きっと美味しいものに違いない!という魔法がかかるよね(笑)

これが「友達」の力だ。

 

それともう一つ。

カルピスソーダ

お一人を除いて恐らく他のお子さんは炭酸飲料を飲まない。というか飲めない。

あの独特なシュワシュワの刺激が強くて苦手なのだ。

炭酸は砂糖もたくさん入っているし、飲まないなら飲まないでいい、というところもある。

だ、け、ど、、、

あえて今回は炭酸に挑戦しようと考えた。

クリスマスといえば、シャンメリー(笑)

そんなものに触れる機会も今後出てくるかもしれない。ちょっとクリスマス気分を味わえるというのもいいではないか。そう思ったのだ。

でもシャンメリーの栓が、ポン!と抜けたらびっくりするし、借りているお部屋だからそこまでは気が引ける。

それで、まだお母さん方の抵抗の少なそうな「カルピス」ソーダにした。

新しいお子さんは炭酸はまったく受け付けないそうだ。一度口にして驚いて以来、拒否だそうだ。

他のおこさんもお一人炭酸は飲まない人がいた。

「いやぁ、でもきっと〇〇さんは飲むで〜」と私が呪文を唱えたら、そのおこさんにスイッチが入り、おもむろに紙コップを手に取り、その新しいお子さんの方を向いて、カルピスソーダを飲みだした。

「飲んでる〜!」とお母さんが爆笑。

チョコケーキもソーダも初めて口にしたところを見たことになる。

飲んだお子さんは、友達の方を向いてドヤ顔をしている。

しかし、結局新しいお子さんはカルピスソーダは口にしなかった。

私がいつも使う「なめるだけ」作戦もあまり押さなかった。

小さい頃から受け持っているお子さんならもう少しお勧めするところだが、もう中学生になっている。甘えの効くお母さんのいるところで、推しても恐らく上手くいかないだろう。お母さんの感情も入るし、パニックになってもいけない。

なので、あっさりと「いいよ」と言って、お茶を飲んでもらった。

 

ここが、幼いころからトレーニングを受けているかいないかの違いではないかと思う。

受けているこどもたちは、一言で魔法がかかってどんどん新しい食べ物に挑戦していくことができている。新しいことを受け入れる、受け入れてみる、という許容範囲が広がっている。未知のものに挑戦し、初めは違和感があるけれど、やがて慣れ、親しむことができるようになるということを経験として獲得しているのである。

そして、どこか、みんなが食べているものを自分も食べられるようになりたい、と思っている節が感じられる。

 

炭酸飲料なんて、別に体に良いわけでもないし、飲まなければ飲まないでいい飲み物だ。

だから、無理して飲むこともないし、これをきっかけに、またどこかで、触れてもらえればいいな、と考えている。

とにもかくにも、家ではこれまでの経過の中で、うちのこどもはこうでなければ「ならない」、絶対に受け入れられない「はず」、と、いつからか「お母さんの拘り」になってしまい、お母さん自体が、こどものこだわりの「強化子」となってしまっていることが多いが、そんな我が子がお母さんの目の前で次々と「拘り」を脱ぎ捨てて、予想を超えた姿を現すところを見ていただくのが、私の会の目的の一つでもある。

そして、以前からそうなのだが、私の元で育った人たちは、最重度の自閉症で知的障がいも併せ持っているのにも関わらず、ある程度(高学年)成長してくると、他のお子さんに対して自分が小さいお子さんや友達へのお手本となるように行動してみせてくれるようになっていく。

今回、ソーダを自分も苦手なのに飲んでみせたお子さんも、そういう道筋を辿っている。

 

チョコケーキとカルピスソーダが、そんな子どもの力を引き出してくれた。

 

因みにカルピスソーダソーダーじゃないそーだ。