きらめき 綴り

療育アドバイザーとして活動しています。日々の心の煌めきを大切にしています。

ネモフィラと恐竜。

この春は、なんだかネモフィラが気になっていた。

どこの園芸店に行っても、ネモフィラに目に行く。

カップ型の花びらは爽やかな水色。

中心は丸く白色になっている。

雌しべの先は黒い点。

シンプルなのに、それが可愛い。

丈は高くならず、地を這うように一面に広がるタイプ。

パンジー、ビオラ、プリムラ、桜草が好きな私は、あまりグランドカバーになるような花には関心が向かずにきたけれど、それなのに、今年は珍しく、このネモフィラに目がいってしまうのだ。

スマホを開けば、ネモフィラの丘、ネモフィラフェア、ネモフィラ祭り、ネモフィラ、ネモフィラ、ネモフィラ、、、。

関西圏の名所が、繰り返し上がってくる。

今年のGWは、ゆっくり家で、とのリクエストなのだから、行く機会はないだろう。

でもでもでも?

もしもチャンスがあったら見てみたい。ネモフィラが一面に咲き誇っているところを。

と、密かに思うようになっていた。

新しい庭には、グランドカバーできるものがいいんじゃないか?と思っているから、もし一面に咲いているのを見て、良かったらチャレンジしよう。そうも思っていた。

神戸か、まいしまか、長居植物園。

長居植物園なら、すぐ横は自然史博物館。

自然史博物館には、かれこれ20数年前に行ったきり。息子が恐竜博士だったんだよねぇ。ここには、恐竜の骨格標本があるんだなぁ。豊中にいたと言われるマチカネワニの骨格標本も見ることができる。

いいなぁ、また行きたいなぁ。このGWに行くなら長居公園だ!なんて、1人心の中で思う。

でも、どこか行きたい?と聞かれても、「ううん」と答えてしまう。ゆっくりしたいって言ってたしなぁ。

「GWはどこも混むし、、、。」

とだけ返事した。

なのに。

「そういえば、会社の部長や係長がさぁ」と夫。

「長居植物園にネモフィラ見に行こうかなって言ってたんだよ」

なんて言い出した。

夫の会社の部長さんや係長さんは女性だ。

え?ネモフィラ?

なんだ、みんな、やっぱりネモフィラなの!?

未だかつて、こんなにネモフィラが、みんなの注目の的になったことがあっただろうか???

 

急にネモフィラの水色の風が窓から吹き込んできた気がした。

「行かない」と言っていたので、もう時刻は13時を回っている。片道1時間半。今から用意をしても、着いたら15時。2時間しか回れない。こんなの行ける?と悩んだが、まさかのネモフィラの風が吹いたんだ。

行きなさい。ということなのかも。

「じゃあ、行こう!」

弾みがついて、決断ができた。

 

予定通り到着は15時。

早く入って短い時間を最大限に回るぞ〜♪

と意気込んだが、入場券はQRコードから購入とある。会員登録までしないと買えないなんて。手間取り時間を失う。

やっとのことで入場できたが、この植物園は初めて。

なんか想像よりずっと広大な敷地じゃないか!見どころ満載感♪

まず綺麗に整備された竹藪の中を進む。

次にバラ園を通る。バラフェア?と言った方がいいほど、見事に咲き誇っている。

肝心のネモフィラちゃんはどこよ?

と、ズンズン進むと、前方に、一面淡いブルーの敷地が見えてきた。

ひゃぁ! 胸が高鳴る♪

実はこの日はネモフィラ公開終了の2日前。

見頃のピークは過ぎて、終わりがけだということを承知で来ている。だからこそ来た、という方が正しいかもしれない。実際、確かにまばら感があるけれど、ネモフィラゾーンは結構広く、奥行きがある。その奥の方へ行くとまだまだネモフィラブルーは広がっていた。

その広がっている一帯に人の群れも広がっている。みんな良く知っているなぁ。近づいてみると、そこから見たほうがブルーが濃く色鮮やかに見えた。しゃがみ込んで写真を撮っているのは意外と若い女の子が多い。このネモフィラの可愛さが、若い子たちに受けているのか?と、思っていたが、それだけではなかったようだ。

この日は風が割とあって、ネモフィラの花がクルクルと回って揺れている。癒やされる。

写真を撮ろうとして気付いたが、夫の着てきたシャツがネモフィラと同じブルーではないか。

「ネモフィラを見にくるんだから、合わせたんだよ」

ひぃ〜。ネモフィラの精?

いつもなのだ。バラを見に行っても、バラの中に立って写真を撮ったら、私よりもずっとバラに歓迎されている感が漂って、バラの貴公子みたいになっているのだ。私はただの「人」として写っているのに対して、夫は光を纏って写る。花との親和性が高いみたいだ。

このことを妹に話したら、「おねぇちゃん?それ、他の人に言わないほうがいいよ?」とバカにして冷たくあしらわれた。

でももう、こうして言っちゃったもんね〜。

さて、ここで持ち時間の半分が過ぎた。いつまでもここで見ていたいけれど、ようやくここまで来たのだ。元を取らなくては。

因みにこの植物園は入場料300円。すぐ近くにある自然史博物館には、このまま無料で入ることができると分かった。行かなくては!

多分5分か10分ほど森の中の遊歩道を進めば到着できる。

小さい頃息子や娘を連れて、恐竜博物館へ行ったのは、この長居公園にある自然史博物館と、福井県にある恐竜博物館だけだったと思う。福井県のものに比べると規模は小さいけれど、充分に見応えがある場所だ。

何と言っても、ナウマンゾウとマチカネワニ。勿論ティラノもあるが、この2つが私の目的なのだ。マチカネワニは、実際に豊中の一帯を歩いていた訳で、それを想像すると、遠い外国の恐竜に比べて、ずっとリアリティを持って感じられる。だから好きだ。

そしてナウマンゾウは、小学校の教科書に出てきたよね。私たちの世代って、恐らくマンモスとかナウマンゾウが好きな人多いんじゃないかな?だって、「はじめ人間ギャートルズ」を見て育った世代だもの。あれはインパクトあるよね(笑)

今、私たちが、このマチカネワニやら、ナウマンゾウがいる時代にポンと置かれたら、、、と、良く想像してしまう。恐ろしい。でも実際に戦って生きていた原始人たちがいるわけだ。その生活を思うと想像を絶する。

夫は恐竜の骨格標本を実際に見たのは初めてだったようだ。入る前はあまり興味が持てなさそうな目をしていた。

私にとっては恐竜はロマンそのもの。巨大なサイズの骨を見るだけで、ハァ〜!!と、全身の神経がビリビリしてしまう。その私からすれば、興味の無い夫の方が不思議だったが、中に入り、ティラノを見上げ、ナウマンゾウに圧倒され、マチカネワニに唸るうち、夫の目にも輝きが見られだした。

「これがいたの?豊中に?」と少し身近に感じたようだ。やっぱり何でも百聞は一見にしかず、よね〜。

そういえば、息子が幼い頃、ディアゴスティーニの雑誌の付録についてるパーツを少しずつ集めて恐竜の骨格を作るってのがあって、暫く買って、我が家の棚の上に並んでたなぁ。ティラノ、ステゴザウルス、トリケラトプス、、、と、これが蛍光塗料が塗られていて、闇夜にボンヤリ光って浮かぶという。それを思い出しちゃったなぁ。

そう。実は恐竜が好きだったのは、息子というより私だったのだ。私は子どもの頃から大の恐竜好きだった。恐竜だけでなく、アンモナイトや化石が好きで、子どもの頃の夢の一つは考古学者だった。

そうか!今でも切り株クラブで地面を掘り倒しているのは、やっぱり発掘が好きだからなのかも。こんなところで繋がるなんて。

締めくくりに天井から吊るされたプテラノドンを見て、閉館の時間となる。

良かった!恐竜良かった!と夫は恐竜に開眼したようだ。来た甲斐があったよ。

ゲートを出て、公園の外周の遊歩道を歩く。周りにはオレンジ色のタオルやTシャツを持ったり着たりした女の子たちがわんさかいる。

この日は5月4日。なんとすぐそこのヤンマースタジアム長居でMrs.GREEN APPLEのライブが夕方から開催される日だった。

私たちも帰りの車中でMrs.GREEN APPLEを聴きながら帰った。好きなんだけど、2曲も聴くと寝ちゃうのはどうしてだろう。超絶ハイトーンボイスだからかな?それと、音量を上げても私には歌詞がよく聴こえないことが多い。これって私だけ?

 

5月7日。GWが終わり、夫は仕事へ。私は朝イチ、ゴミ出しをしてから家の前の道路をほうきで掃いていた。

ご近所の年配のご婦人もゴミ出しをして戻ってこられた。

目が合う。

「今日はこれからお出かけなの♪」と忙しなさそうだ。

「お出かけ、、、どちらへ?」と声をかけた。

「ネモフィラを見に♡」

 

ほら、やっぱり。ネモフィラの時代なんだ✨