今の家を購入した時、庭には1本の伸びた薔薇の枝が残されていました。
他には何もない。ただたくさんの切り株があっただけでした。
冬の寒い中だったので、芝生も枯れ、雑草も枯れ、庭は枯れ草のベージュ一色でした。
その中で、壁沿いに、立派に太い茎が真っ直ぐに伸び、私の背丈も越そうかという勢いで、驚きましたが、お隣の方が、「それは前の持ち主がとても大事に何年も育てていた薔薇ですよ」と教えて下さり、この薔薇を、守って咲かすことができるだろうか、、、と勝手に責任を感じていました。
調べると、ちょうど薔薇の剪定時期が1月中旬頃だったこともあり、思い切って強剪定を行いました。
背丈の1/3をカット。
そして、内側に干渉する枝をカット。
残す3本の枝以外をカット。
勢いよく伸びていた茎を切られて、無残な姿で厳寒期を迎え、大丈夫かなと心配で、殆ど毎日様子を見に外へ出ました。
それが、春が来て、一気に新しい葉が出たと思ったら、強い雨が降る毎に、みるみる枝葉を伸ばしていって、気がつけば、立派で大きな葉が茂っていたのです。
濃いグリーン。艷やかな表面。
こんな立派な葉、見たことない。と思うような、しっかりとした葉に驚きました。
やがてすぐに、たくさん蕾がつきだして、それにもびっくり。こんなに?と。しかもその蕾が大きいのです。
それだけで、この薔薇がいかに前の持ち主に愛され、大事にされてきたかが伝わってくるようでした。
こんな立派な葉を持つ薔薇は、一体どんな花を咲かせてくれるんだろう?
私は花が開くのを心待ちにしていました。
蕾はコロンと丸っこく、中にぎっしり花弁が詰まっていそうです。はち切れんばかりではありますが、固く閉じた蕾はなかなか簡単には開きませんでした。
大丈夫かな?と少し怖くなった頃でした。
朝一番に庭に出てみると、なんと真紅の大輪の花が開いていました。
私が今までに見たことのない薔薇でした。
あんまり花弁が詰まっているので、まだ完全ではないのかしら?と思うほどでした。
何故なら花弁が中央に小さな薔薇が4つ詰まったような巻き方をしていたからでした。
なんて豪華な薔薇なんでしょう。
あまりに私たちの予想を遥かに越えた、麗しい立派な薔薇だったことにまた驚かされました。
たまたまご縁あって購入したこの家に、こんな立派な薔薇までもついてきて、私たちは幸運でした。

調べたら、
ルージュピエールドゥロンサール
または
レッドレオナルドダ・ヴィンチ
の可能性が高い。とのことでした。
薔薇が好きなのに、ミニバラしか育てたことが無い私に、こんなプレゼントが届くとは夢にも思いませんでした。

