きらめき 綴り

療育アドバイザーとして活動しています。日々の心の煌めきを大切にしています。

自然の神秘、カリフラワー。フィボナッチ数。

ある日、私のところに通う子どもが言った。

「カリフラワーって きれいにならんでるよなぁ」

 

何が並んでる???

「つぶが、きれいにならんでるやん」

つぶ???

ブロッコリーも見たけどなぁ、つぶはあっち向きこっち向きバラバラやねん。でもカリフラワーはなぁ、あの丸いところのつぶつぶが、きれいにならんでるねんで」

 

どうやら、カリフラワーのあの白い丸い部分の1つ1つの房が、並んでいると言っている様子。

「ええっ!そんな並んでる粒なんてあったかなぁ?見たことないけど~」

と、答えたものの、その子が教えてくれた話の内容が、ずっと頭をグルグル回っている。

「並んでるって、どういうこと?」

 

不思議に思ったことは、探求しないと気が済まない性分。帰りに近くのスーパーに寄ったけど、カリフラワーって意外といつもあるわけではないんですよね。そこで代わりにブロッコリーを見てみた。あの小さい蕾のことだろうな。確かに並んではいないね。みんな自由に生えてるって感じ。

 

家に帰ってから、調べてみました。

カリフラワーはその蕾がある規則的な並び方をしています。その並び方の法則は2つありました。

1つは、

フラクタルとは「自己相似性」といわれるもので、幾何学的パターンが異なる倍率で何度も繰り返される構造のことだそうです。同じカリフラワーでも、違う種類のロマネスコというものが具体的な例として挙げられています。

このロマネスコって、みなさん見たことありますか?そのつぼみの1つ1つは円すい状になっています。それぞれが、らせんを描きながら並んでいて、1つの塊を形成しています。その塊がまたらせんを描いて並び、円すいを作ります。それを繰り返して更に大きな円すいを形成しています。(よかったら調べてみてください)

ロマネスコのような形をフラクタルというのですが、もう1つの法則はというと、その1つ1つの円すい状が並んで出来た一塊たちが、また幾つ並んで1つのロマネスコになっているか?というもので、時計回りや、反時計回りに5こや8こ並び、この〈5〉や〈8〉がフィボナッチ数と呼ばれる数にあたるのだそうです。

 

0 1 1 2 3 5 8 13 21 34 55 89 144・・・・・・・・

と続く、フィボナッチ数列、この数の並び、私は心当たりがあるぞ!(また次号で)

カリフラワーの蕾の塊はロマネスコのように分かりやすく尖っていないので、気づきにくいけれど、同じ構造をしています。

 

そのことに、教えてくれたこどもは気づいていたのですね。勿論、フラクタルやフィボナッチということは知らなかっただろうけど、並びに気づいて綺麗だなぁと思っていたのでしょう。お母さんと買い物に行った時にみたのかな。小学校低学年です。目線は野菜に近いはず。しかし、それだけが要因じゃないだろうね。

調べてみて、余計にその子の物を捉える力に感嘆しました。

よし、せっかく気づいたのだから、明日一緒にこのフラクタルやフィボナッチについて学習しよう。そして、その子の今後の「調べ学習」に繋げよう。

そう決めて、さっそく説明のプリント作りを始めました。

 

未来の理科博士の為に。