2週間ほど前の日曜日。
4月21日のことですが、この日の午後は久しぶりにワンコイン・コンサートに出かけました。
ワンコインといっても、数年前に変更されて、今は学生以外は1000円になっています。時代と共に、ワンコインでは運営が厳しくなったということでしょう。それでも「ワンコイン」というインパクトは強く、長く「ワンコイン」でやったきた、という自負もあって、今でもこの名称を大切にしているのかもしれません。
大阪大学会館のOsaka University Hallで毎月行われているこのコンサートのことは、夫が 教えてくれました。それからは時々2人で参加して、世界で活躍している一流の演奏家から、これからプロを目指して活動している人などの色んなジャンルの音楽を聞いて楽しんでいます。
過去には、池辺晋一郎さんなどもここのステージで演奏されていたのを聴いたことがあります。池辺晋一郎さんといえば、数多くの映画やドラマや演劇の音楽を作曲されている方。黒澤明監督の「影武者」、大河ドラマ「八代将軍吉宗」のテーマ曲というとご存知の方もおられるかもしれません。そのことを書いた記事もあったのでここに上げておきますね。
今回は、このコンサートに行く予定はしていなかったのですが、直前になって主催側から夫にメッセージが届きまして。どうやら当日演奏するはずだった方が体調がすぐれないとかでキャンセルすることになり、代役が立てられ、その方が6年ほど前にもここで演奏された時、夫が丁度聴きに行っていたようなのです。それで、ご案内が来たのではないかと。
前回はどうだったか?と夫に訊ねると、
「おそらく良かったと思うんだけど、あまりハッキリとは覚えてないんだよね。」
とのこと。
この、ハッキリとは覚えていなかった、という夫の言葉。後に納得に至る流れが来るのですが、それは終盤に書くとして、、、。
「せっかく案内をいただいたので、それでは行ってみましょう」ということになったのでした。
これが、行って大正解。
どんな風に大正解だったかというと・・・
今回は素晴らしい演奏会だったその模様をお伝えしたいと思います。
雨がポツポツと降っている日でした。
開演ギリギリになり、慌てて会場へ向かいました。
阪大の敷地に入り、この会館までは緩やかだけれども、長い登り坂が続いています。
急ぎ足で進むけれど、開演まであと2分!
夫にチケットを購入する為、先に行ってもらうよう頼み、私もその後を追って走りました。
幸いなことに、チケットの購入と私の到着と開演がちょうど同時で滑り込みセーフ。
(今思えば、この時無理して坂を走って上ったことが次の日のぎっくり腰に繋がったのかも)
はぁはぁと息を切らしながら2階席に着くと、すぐさま進行役の方のお話が始まりました。息をころして耳を傾けます。
紹介されて登場したのは背の高い女性。
胸元に散りばめられたビジューが煌めく淡い水色のドレスがとてもお似合いでした。
体格やお顔の印象から、遠目からだと綾瀬はるかに似て見えます。
ゆったりと、考えながら丁寧に話す様子からは、自然体だけれども受け答えに無駄がなく頭の良さを感じさせるものがあり、マイクを通して伝わるその息継ぎすら心地の良いものがありました。
素敵な女性であることが、演奏前の短いトークだけでも分かりました。
この女性は中桐 望さん。ピアニストです。
東京藝大を首席で卒業後、日本音楽コンクール、マリア・カナルス国際音楽コンクール、浜松国際コンクールなど、内外のコンクールで賞を総なめにしているとか。
この日のプログラムはショパンとリスト。題して、「詩から生まれた音楽」
まずはその中からショパンの
バラード第1番〜第4番
そして・・・