きらめき 綴り

療育アドバイザーとして活動しています。日々の心の煌めきを大切にしています。

「始まりの科学」と「発達障がいの原因と発症メカニズム」

今週のお題「最近おもしろかった本」

何にでも、始まりがある。

物事の発生や発症の原点や原因を探りたいというのは、人間の当たり前の欲求なのかもしれない。

私は子どもの頃から、「どちて坊や」だった。

なぜ?どうして?と、何にでも疑問が湧き、知りたがって「どちて?、どちて?」と聞く幼い子供のことを昔昔そういっていた。

子どもの頃に湧いた疑問というものは、その後物事を学び考えていく上で基礎となり、とても大切なものだ。

しかし、子どもがどうして?なぜ?と度々聞いてくると、忙しい大人は「また後でね」と言って邪険にしてしまうことが多いのではないかと思う。

邪険にされ続けた子どもは、いつしか「聞く」ことは悪いこと、嫌がられること、と学び、聞くことを止めてしまう。

止めてしまった子どもは、そのまま心に湧いた「問い」を湧かなかったことにして心の奥底にしまい忘れてしまうか、密かにずっと持ち続け、答えを探し続けるか、二手に分かれる。

そのまま、ずっと持ち続け、探し続けた者だけが、ある時ふいに「問い」の答えに遭遇する。

遭遇した時にそれが答えだと気づけるかどうかも、問いを持ち続けているかどうかにかかっているのだろう。

この2冊は、私の持ち続けている好奇心や探求心を満たしてくれる。

宇宙がビッグ・バンから始まったという説は有名で、私も子どもの頃から知っていたし、周りの人もそう信じていると思うけど、私にはずっと分からない1つの疑問があった。

ビッグ・バンが起こる前、宇宙ができるだけの果てしない空間はどこにあったのか?

上手く説明できないが、宇宙ができるだけの「穴」、巨大なスペースが元々空いていなければ、例えビッグ・バンが起こったからといって宇宙はできなかっただろうし、どんどん膨張するなんてことはできない気がする。元々どこにそんなスペースがあったのだろう?という素朴な疑問。

その答えまで、知っている人はいるのだろうか?

この本は、そんな私の好奇心からくる様々な疑問に1つ1つ答えてくれている。

ただ、科学を持ってしても、説明が不可能な限界点はあると思う。そこは「神秘の力」ということにして、子どもたちにも説明している。

 

もう1つは、

療育の世界も今やエビデンスを必要とされているが、そもそも、発生原因は何なのかという原点に立ち返らなければ、対応も行き当たりばったりということになるのかもしれない。時代が進むにつれて解明されることも増えていくので、いつも新しいことを学んでおく必要がある。

学んだことの移り変わりは10年単位でまとめておくと、違いが分かりやすい。

発達障がいには様々な要因が絡んでいると言われている。社会的要因、環境要因、農薬や予防接種、などなど、色々なことが考えられてきた。その中で、最近はそれらが脳機能発達にどのような影響を与えているか、ということが研究されて明らかになりつつある。

いつ、どこが、どのようにして影響を受け、変化していくのか。

正にそこが一番の疑問であり、その疑問に答えてくれているのがこの本だ。

 

但し、私は脳科学者ではないので、知りえたことを元にして、目の前の大切な子どもたちを「人格を持った1人の人」として考え、他の要因や背景を混ぜ合わせて、自立していく為にどんな支援をしてあげれば良いのか考えていかなければいけない。

宇宙と同じで、果てしない問題だ。