きらめき 綴り

療育アドバイザーとして活動しています。日々の心の煌めきを大切にしています。

子どもの声。

幼い頃からいつも一人でお留守番してきたAくんが言いました。

「ママ、もう帰ってる?一人は嫌やねん。まだ帰りたくない」と。

 

Bくんが言いました。

「もうすぐかみなりなるんちゃう?そらがくらいよ」「ひとりはイヤや。こわいねん」

 

地震が来たら、どうしたらいい?」仕事先のお母さんに、Cくんはひどい時で75回も電話をかけました。

 

「嫌や、いかんといて〜。仕事休んで〜。怖いから〜」Dくんは必死にお願いしましたが、母子家庭のお母さんは「ごめんね」と言って、出かけて行きました。Dくんは、側にあったビー玉を目一杯投げてTVの画面を割って壊してしまいました。凄まじいほどの憤りでした。

 

「一人でお留守番してる時、テレビをつけてたら、どこかの戦争のニュースが聞こえてきてん。あれ、どこのこと?分からなくて怖くなってお母さんに電話してん」Eちゃんは、ニュースを見て、お仕事に行っているお父さんやお母さんのことが心配で怖くなり、電話口で大泣きだったようです。パニック状態でした。

 

「兄ちゃんが、僕のおもちゃ、取り上げるねん!」とFくん。「お前、うざいねん!!俺の側から離れろ!!」とGくん。2人で留守番していると、いつもひどい喧嘩になってしまいます。誰も仲裁してくれないので、2人は自分たちでどうすることもできなくなってしまっていました。ついに弟のFくんは、2次障害を起こしてしまいました。

 

Hくんのお母さんは、まだHくんが1年生だから、働き出すのは早くない?と止めましたが、新しいお仕事をスタートすることにされました。Hくん、それから元気がありません。今までできていたことも、できなくなってしまいました。理由?「わかんない」ですって。

 

不登校のIくん。お昼のお弁当がいつも食べられません。朝起きてすぐ、ゲームを始めると止められなくなって気がついたら10時を回っているなんてことも。「お母さんが出るときに、ご飯食べてねって言ってくれるけど、忘れちゃうんだよね。誰かがもう一度言ってくれないと、、、」生活の習慣が定着しなくて、これでは学校にいくことも難しいです。

 

「お母さん、お迎え、まだかなあ」Jちゃん。「先生たちいるから大丈夫だよ」

「いやだ!!!お母さんがいい!!!」

 

失敗して残念だったね、よしよし。

「やめろ!!」

どうしたの?

「よしよししていいのは、お母さんだけやからな!!」

やっぱり、お母さんじゃないとね。

 

Dくんのお母さんは、母子家庭。自営業をしながら少しでもと夜に仕事が入っても、無理してそれを引き受け、生計を立てておられましたが、「そんなに一人のお留守番が怖かったなんて、気がつかなかった」と後悔され、それからは少しお仕事をセーブして、早く帰宅できるよう調節されました。

 

私たちが、学校で、学童で、療育施設で、どんなに心砕いても、どんなに愛情たっぷり注いでも、「お母さん」には敵いません。

 

 

 

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