きらめき 綴り

療育アドバイザーとして活動しています。日々の心の煌めきを大切にしています。

私の応援歌。

寒くなってきましたね。

先週末から、グッと冷え込むようになりました。やっと秋が深まり冬支度をしている。そんな風に感じます。

私は暑がりなので、先週まで日中は半袖でした(上着は持っていましたが)。

はてなブロガーのニードルさんやnaruzawanさんの記事を読ませてもらっていると、すでにお住まいの地域は冬。雪が降っている様なのです。

なんと。

場所によって同じ日本で、こうも季節が違うとは。

夏が長いのも、冬が長いのも、どちらも大変ですが、雪かきの必要があるとなれば、そのご苦労は尚更ですね。

今年の夏の暑さでは、私の住む地域に近いところでも、遠い地域でも、その暑さからか行き倒れた人もおられたとニュースなどで知りました。今まで、そんなことってインドだけかと思っていましたが、、、。

そして大雪によっても、建物にも人命にも大きな被害がもたらされると大変です。

あ、この秋は秋で、熊も驚異の1つとなってしまいましたね。私、住む近くで熊が出たという人の怖かったであろうその気持ちを想像するあまり、熊と遭遇してしまう夢を見てしまいました。夢でも恐ろしかったです。小さい熊だったし、私はその熊に勝っていましたけれど?••••。

 

これだけ科学を発展させて、便利になっているはずが、自然の厳しさが逆に増し、困難さが増すなんて、なんと皮肉なことでしょう。

自然の驚異に打ち勝つことは、到底できないけれど、その中で翻弄されながらも向かい風に耐えながら、ほんの少しでもいいから歩を進め、より良く生きていけたら、と、そんな風に思います。

それは人生とも重なるところがありますね。

 

そんな冬ですが。

私には今大事にしている歌がありまして。

2020年に発売された曲なのですが、2019年1月から放送されたドラマ「後妻業」の主題歌となった歌です。ご存知の方も多いかもしれません。

たまたまテレビをつけたらやっていたそのドラマ。久々にコテコテの世界観で。

話の展開も目が離せないのに、その後ろに流れてくるその音楽が、なんだかあまりに泥臭く、インパクトありすぎで、耳を傾けずにはいられない、そんな劇的な出逢いの歌でした。

その歌と同じような感覚に陥った曲が過去に1度ありました。

布袋寅泰さんの「スリル」でした。

ソロになってからの曲を聞いたことがなかった私はラジオから流れるその歌を聞いて、「誰!?」と耳を疑いました。おじさん感のあるザラッとした声質。お世辞にも上手いといえない歌。その時はそう感じました。なのに、聞いているとただ者ではないビート感。それが布袋さんだと知った時の衝撃。そして納得。

それと同じ感覚を呼び覚ましたその歌は、、、。

 

宮本浩次さんの「冬の花」です。

今の時代にマッチしない様な演歌的とも思える曲調に、1度聞いたら忘れられない特徴ある声。どちらかというとおじさん感ありあり。魂こもりまくりで、私は何故か心鷲掴みに。

調べてそれがエレファントカシマシの宮本さんだと知った時の衝撃。布袋さん以来でした。

エレカシの宮本さんはずっと前から知っていました。ダウンタウンのHey Hey Heyにもよく出ていました。髪がモジャモジャで、いつもグシャグシャしてて、やっぱりただ者ではない感満載でした。ずっとなんだか気になる人でした。

その宮本さんがこの歌を何故歌っているのか?と疑問に思い、そこで初めてソロ活動を始めたことを知りました。

ソロデビューしてからの宮本さんは、飛ぶ鳥を落とす勢いでした。

アルバムのROMANCEも買いました。どの歌も素晴らしいの一言なのです。私が子どもの頃の歌ばかりですが、あの頃は日本中がTVの歌番組を通して同じ歌を聞いていたようなものですから、子どもだった私にとってもくり返し聞いた馴染み深い歌たちでした。その上ヒットした曲ばかりです。メロディーが美しいものばかりなのは当たり前かもしれません。宮本さんは、この女性ばかりのカバー集に収録されている曲のどれも、歌っている本人かと一瞬耳を疑うような綺麗な声を出しています。エレカシの時の男臭い、がなり声からは想像もつかない繊細で優しい声です。ご存知の方も多いかと思いますが、宮本さんは子どもの頃、NHK東京児童合唱団に所属されていて、そこで声楽指導をみっちりされているのです。

ボイストレーナーをしている人は、宮本さんは楽器だ、体を深く曲げるのも、腕を大きく広げるのも、発声の為にしているのではないか?と言っていました。そうすることで、思うような声を出せることをきちんと学び、身につけている人なのでしょう。

その声と歌唱力には定評があり、ROMANCEというアルバムは、それを存分に表に出したといえます。

エレカシの時の、あのメチャクチャで破天荒で自由に見えるスタイルも、基礎をきちんと学んだ土台の上にたゆまぬ努力を更に積み重ねてこそ出来ることなのだと、歌っている姿を見る度に感嘆し唸ってしまうのです。

この人は、全てを歌に注ぎ込んでいるのかもしれません。中国茶器でお茶をじゃんじゃん飲むのも、大量に古い時代の本を読むのも、せっせと歩くのも、筋トレするのも、全て歌の肥やしになっているのだと思います。

 

「今、人生のどの辺り?」とよく宮本さんは歌います。必死で真剣で全力で、でも、綿密に求められていることを計算していて、命を削りながら歌い、あとどれくらい歌えるだろうか?と残りの時間を気にしながら走っている、そんな宮本さんが歌う姿は、私に根底から湧き上がる生きる力を与えてくれます。

もはやシャウトの域を超えた絶叫は、魂の叫び。困難を乗り越えて大きな花を咲かせた宮本さんもまた、不屈の人です。

 

そんな宮本さんが歌う「冬の花」は、私にとってどんな逆境になっても後ろ向きになることなく倒れてもまた立ち上がり、前をしっかり見据えて進もうと、力を与え、何度も助けてくれる大切な歌になりました。

どんなに落ち込んでいても、聴き終わる頃にはメラメラと静かな闘志が湧いてきます。

 

「悲しくて 泣いてるわけじゃない。生きてるから涙が出るの。」

 

「旅みたいだね。生きるって どんな時でも」

 

冬は、

この歌が似合う季節です。