日曜日は1日中気持ちの良い晴れ間が広がっていました。
梅雨明けが近くなってきたのかもしれませんね。
明るい休日というのは良いものです。
せっかくのお天気ですから、外に飛び出して気分転換された方も多かったのではないでしょうか。
私たちは逆に、開放感に浸って伸び伸びと手足を伸ばしてお昼寝三昧。リフレッシュには休息も必要ですね。
夜になってごそごそと動き出し、せっかくだから、外にご飯でも食べにいきましょうということになりました。お散歩がてら、夜をぽてぽて行くのも良いものです。
以前はお店に歩いてなどいけないところに住んでいましたから、なんだか新鮮です。
便利っていいですね。
かなり遅がけだったので、お店に入るとラストオーダー前です。21時がラストオーダーですから、その時点で、21時前ということになります。この時間でも、入店した時は満席かな?というくらいお客さんが入っていました。
今日は二人ともパスタ気分。ちょっといつもとは違う路線を注文しました。
私たちがゆっくり食べている間に、一組、また一組と帰って行きます。流石に店内もまばらになってきました。
残すところ、私たち以外にあと二組。
そのうちの一組から、何やら声が聞こえてきました。
「お兄ちゃんがぁ。」「お兄ちゃんばっかりぃ・・・」
と、お兄ちゃんがしているゲームが羨ましい弟くんの不満の声です。小学校低学年のようです。お兄ちゃんは5年生くらいでしょうか。
生まれた順は、自分で決めたわけじゃないのに、弟くんは、こうやって日頃から上の兄弟を羨み、妬み、不満を感じながら育っていくんだなあ、そして、長男長女は、この頃から、「お兄ちゃん(お姉ちゃん)ばっかりズルい!」と言われて育つのか・・・と、妙に納得し、どこも一緒だなあ・・・などと思いながら、その兄弟の様子を眺めていました。
ふと、兄弟の向かいに座っているお母さんが気になりました。隣にも女性が座っています。ご姉妹なのか、友達なのかはわかりませんが、お話に花が咲いています。
お兄ちゃんにもお母さんにも相手にされない弟くんは、ついに拗ねてしまい、プイッと家族に背を向けてしまいました。背を向けてみたものの、その先には、私たちがいます。しばらく目が合って、お互い我に返り、私はにんまりし、弟くんは気まずそうに座り直して、また前を向き直しました。
暇なんだね。
もう22時前だもの。しんどくなってきたよね。
お兄ちゃんは平気そうだけど。それでもこの時間にゲームしながら母の話が終わるのを待っている、というのも大変だね・・・。
私たちの席の、一つ向こうに座るもう一組のご家族に目をやると、そこにも小さい女の子がニコニコして座っていました。
幸せそうです・・・
って、・・・。
いやいや、もう22時なんですよねぇ・・・。
今から帰ったら、この子たちはお風呂に入って、お母さんが一段落ついて、さあ寝ましょってなるのは0時を過ぎませんかね。
次の日は学校ですよ〜。
ここ10年くらいでしょうか。街中を、小さい子を連れて歩くお父さんやお母さんを見かけるようになったのは。
23時ごろのコンビニ•••とか、横断歩道•••とか。
初めに見た頃は、目を疑いました。人気の少ない夜の街を小さい子が歩いていると、ミスマッチさに目が止まりますね。今となっては珍しくなくなったかもしれませんが、ミスマッチだと感じる感性は失くしたくないなと改めて思います。
日曜日に出会ったあの子たちは、次の日の月曜日、学校でどんな風に過ごしたでしょうか。
皆さんは、月曜日の学校をご存知ですか?
学校の朝は私の好きな時間です。生まれてまだ6年〜12年しか経っていない子どもたちの全身から発せられる光は眩しく、一晩寝て充電されたパワーはそばにいて実際熱く、圧倒されます。
毎日会っているけど、朝会うと、また喜びが溢れる。
そんな一日の始まりは、本当に心に煌めきを与えてくれます。
ところが、月曜日の朝は違います。
そんな元気いっぱいの子たちに紛れて、どんより浮かない表情の子がいます。
おやおや、どうしたのだろう?
ん?しんどいの?
え?違う?
嫌なことでもあった?
それも違う?
じゃあ、何?
『ね!む!た!い!の!!!』
あぁ、眠たいのかあ。と言っても、まだ朝だよ〜?昨日夜更かししたの〜?
何時に寝た?
「むにゃむにゃ。。。23時〜」
「出かけてたから〜」
「ゲームしてたから〜」
「お母さんと一緒じゃないと寝れないけど、お母さんが寝てくれないから〜」
「もっと家にいたかった〜」
「家に帰りた〜い」などなど。
顔面蒼白、朦朧として半分寝ています。
授業もままならず、ボーーーっとしていたり、ゆら〜〜っとしていたり。
電池が切れて、机に突っ伏したり、寝てしまったり〜〜。
ほらほら、がんばれ、もうちょっとで給食だよ。
こちょこちょしようか?ツンツン、どうかな?
体を真っ直ぐに立てて・・・も、ダラ〜ン。・・・とほほ。
そんな子どもたちから、やっとのことで聞き出せたらまだいい方で、眠いと言うことは、意識レベルも低いわけで。なかなか自分の置かれた状態や、今の調子を言葉にすることができません。
とにかく機嫌が悪くて、一日イライラ、少し目を外すと、喧嘩勃発!周りの子からクレーム多発、先生からは大目玉。
涙ポロポロ・・・・・・。
どうした〜ん、今日〜? ああ、月曜日かああ。
慣れた先生なら知っています。これが月曜日のあるあるだってことを。
あっちでも、こっちでも、そんなことが起きるわけです。
やれやれ・・・。
自分たちが悪いわけじゃないのにねえ。と見ていて不憫になります。
私たち側にいる者にできることは、なんとかその日一日、子供たちがしんどい体を引きずって5時間から6時間の授業を過ごすのを支えることだけ。
休み時間だって、ゲルマン民族大移動の様な学校の中を休むまなく理科室や音楽室に行かないといけないので、遅れないように声をかけ、必要な道具の準備を手伝い、ほらほらと背中を押して進むことはできます。
教室で眠ろうと思っても友だちがちょっかいをかけてくるときには、喧嘩にならないように「〇〇ちゃん、眠たいんだって。そっとしてあげて」と代弁してあげることもできます。
何寝てるんだ!ぼんやりして!と先生から注意を受けようものなら、「〇〇さん、昨日あまり眠れなかったようです、お出かけしてて」と言って弁護したりも。
だけど、そのしんどさを、変わってあげることも、取り除いてあげることもできないんです。
何とかかんとか、一日をやりくりして、無事に「さようなら」と学校を送り出した時には、「ふぁぁ〜、疲れた」と大人も疲労困憊です。
サザエさん症候群という現象があるように、月曜日と言うのは大人も子供もリズムの切り替えが必要で、大きな負荷がかかります。
最近は、それに加えて、土日に長い時間ゲームをしていた影響で、頭の中の切り替えが付かず、一日中「ゲームがしたい!ゲームがしたい!家に帰らせろ!」というお子さんも増えています。
ただでさえ、大きな負荷がかかるこの週初めに、子ども達が元気に登校できて、親御さんの望み通り、しっかり勉強するためには、やはり一番に睡眠時間の確保が大切です。
生まれて間無しで元気いっぱいなのは、良い生活習慣を保ってこそ。
スーパーサイア人ではないので、どんな状況でも自分で戦闘力を上昇させる、ということはできないのです。
情報化社会で、プログラミング、チャットGPTが現れるこの時代になっても、子どもの体ってバージョンアップしていません。どちらかと言うと、体力なんかは右肩下がり。
小学1、2年生なら、20時入眠。
小学3、4年生なら、21時。
小学5、6年生で辛うじて22時?
この時間には、できるだけお布団の中に入れてあげて欲しいです。
次の日、登校させてしまったら、朝8時から16時の約8時間、先生方が頑張ってくれます。
お父さん、お母さんができるのは、栄養のあるご飯と早寝早起き。規則正しい生活をさせてあげることです。
大きなショッピングモールがたくさん立ち、遅くまで営業をしています。街にはお洒落なお店もたくさん並んでいます。週末くらいはご家族揃ってお出かけもしたいですよね。
だけど、そこを少し子ども達のために、早めに帰宅してあげてくださいませんか?
もう少しだけ。そんな気持ちが過ぎったら、この記事の、荒れた月曜日の子ども達や学校の様子を少し思い出してみていただけたら嬉しいです。
21時過ぎのお店や街に、眠い目を擦る子どもたちの姿が見られなくなることを切に願って。