きらめき 綴り

療育アドバイザーとして活動しています。日々の心の煌めきを大切にしています。

「きらめき療育論」始めます。

いつもきらめき綴りをお訪ね下さりありがとうございます。

 

10月より始めましたきらめき綴りの有料化ですが、単発記事、そしてサブスクリプションと、ご購入下さっている方には、心より感謝申し上げます。

 

これからは、加えて、療育関連のものはもう1つ別に「きらめき療育論」というサブスクリプションを作ることにいたしました。

きらめき綴りのサブスクリプション月額1000円よりは少しお手頃な、月額500円で、療育に関することは勿論、教育や子育てに関する紐づけられた記事は、全て読んでいただくことができます。(「きらめき綴り」のサブスクをご購入くださっている方はそのままで全て読んでいただけます。)

子育て中の方、療育を必要とするお子さまをお持ちの方、また関心をお持ちの方、それだけを読みたいよ、という方などに、分かりやすくお手元に届けたいな、という願いを込めております。

 

この「きらめき療育論」というサブスクリプションを新たに始めようと思ったきっかけは以下の通りです。目を通していただけると幸いです。

 

 

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この頃、新しい団体の親子さん達と関わる機会を得るようになったり、忙しくしていた時にはなかなか会えなかった友人たちに会う機会が増えたりと、今までお会いしていた方がたとは違う人たちと接することが増えました。

療育施設の管理職として、そして子どもたちの療育を計画する責任者として、更に、実際に指導に携わることに没頭していた頃は、右を見ても左を見ても同業である療育施設の方たちや学校関係者の方たち、そしてお母さん方、といった感じで、私は療育の世界にどっぷりと浸かっていました。

その為、専門的な知識を既にお持ちのお母さん方と出会うことも増え、ここ数年で飛躍的に発達障がい(自閉スペクトラム症ADHD,学習障がい、発達性協調性運動障害)は世間に認知されてきたことを実感していました。

中でも特にお父さん方の理解は進み、率先して子育ちに参加し協力しておられる姿を見ると、自分の子育て時代(20年前ごろ)とは格段の違いを感じ、眩しく見えたほどです。

 

私が長年住み、勤めていた地域では、少し前まで、まだまだ学校の先生方による、療育施設というものの認知度は低く、関係機関連携という概念すら危ういもので、公的機関ではない施設からのアドバイスを受け入れるということに対して、強い抵抗があるという学校も実際まだあるという状態でした。そんな時は、苦心して校長先生にアポイントを取り、療育施設は児童福祉法に位置づけられた新たな支援であり、発達障がいを持つ子どもたちの為に学校も療育施設と連携を進めるよう国が定めているということを一から説明し、理解をいただけるよう苦心したり、市の関係部門に働きかけたりしてきましたが、次第に療育施設という存在も、オープンな存在(それまでは人目につかない様にひっそりとした場所にあることが多かった)として世間にも学校にも認知され出したと感じたのは、それでもここ3年ほどになってからでしょうか。

 

とはいえ、まだまだ障がいを持つお子さんに接する機会の少ない方たちには、未知の世界であり、言葉は聞いたことがあっても、一体どういうことなのかさっぱり分からないという人もいらっしゃり、社会の中の障壁は高いということもまた一方で理解していました。

 

ところが、冒頭に書いたように、私が関係していた施設以外の団体のお母さん方や久しぶりの友人と接することが増えたり、ブログで障がいを持つお子さんを抱える方達の記事を読むうちに、どうやら、私の想像以上に、まだまだ障がいや療育に関しての知識をお持ちではない方が大勢おられるということに気づきました。

私の子育て時代から20年ほど経ち、これほど発達障がいという言葉がメジャーになっても尚、療育施設に子どもさんを通わせておられるお母さん方ですら、ご存知ないことがたくさんある状況で子育てをしておられるということが、何を意味しているかというと、療育施設に働く職員さんたちもまた、深い知見や経験を持たないまま、表面的な理解で療育という専門的なスキルの必要な職務を行なっていて、お母さん方に、充分な説明をすることが出来ていない、ということなのではないでしょうか。

 

最近、見かける研修動画などを見ましても、療育という世界に入って日の浅い方たちがよくここまで勉強して話しているなと感心することも増えましたが、では実際に子どもたちに接した時に、どれくらい上手く立ち回ることができるかというと、それはまた別問題だということも知っています。そして、その研修というものは、幾らたくさん受けたところで、現場で真正面から子どもたちと向き合ったとき、学んだことが生かされるかというと、それもなかなか難しいものなのです。学校の先生方が、たくさんの研修を受けておられながら、一向に障がい特性を理解して有効な手立てや配慮ができないことから考えてもそれは明らかです。

 

それはなぜかと言うと、研修でされる説明とは、「考え方」であり、目の前にいる一人一人の子どもたちに合わせたフィットした内容ではないから、なのです。あくまでも、目の前の子どもたちへの支援は、「考え方」を踏まえた上で、その施設の職員から形成されるチームで相談し、より良いと思われる手立てを練って、職員で共有して行いなさい、というものになっています。それを知らない人は、大抵、研修を終えたあとで、「で、結局どうしたら良いのか?」という疑問に包まれることになります。

障がいを持つお子さんの療育に携わるには、幅広い知識が必要です。

障がい特性を理解しておくというのは最低限必要なことであって、それだけでは十分ではないのです。

専門性というものは、資格の有無ではありません。勉強をしたというだけでは分かり得ないほど、深いのが療育の世界です。

一人でその世界を探究し、パズルのようなヒントのピースを一つ一つ集めていたら、恐らく10年も20年もかかってしまうことでしょう。それでは子どもたちは大きくなってしまいます。

だから、少しでもその期間を短くするために、今まで同様に、時代背景や環境因子を含む膨大な量の情報や、お子さんを一人の人格を持つかけがえのない存在としてどんな風に考え、接したらいいか、言葉のかけ方、行動の仕方、といった細かい内容を、長年の間に得たものの中から、これからも少しづつ記事にして、皆さんにお渡しすることができればと思います。

身近な方からは聞かれないような内容もあるかと思いますので、今、障がいをお持ちのお子さんを育てておられるご両親様には特に、一人でも多くの方に、じっくりとお読みいただき、糧にしていただけることを願っています。