きらめき 綴り

療育アドバイザーとして活動しています。日々の心の煌めきを大切にしています。

優美な梅の園へ。紫雲山•中山寺〜お礼参り

このところ雨続きでしたが、先週末は土日共によく晴れて、お出かけ日和となりました。

毎年この時期、うかうかしている間に梅の見頃をすっかり逃してしまうことが多いので、今年こそ!と考えていたのですが、息子の引っ越しで忙殺され危うく逃すところでした。

 

青空!予定なし!

今行かねばいつ行くのか?

この日は、引っ越しも終わり絶好のタイミング。夫に伝えた所、意気投合し、急遽以前から気になっていた北摂の梅林へ行くことになりました。

 

その梅林は中山寺にあります。阪急中山観音駅から徒歩1分。JR中山寺から徒歩10分のところにある安産祈願、子授け祈願で有名なお寺です。

子供を授かって5ヶ月目の戌の日には、安産祈願をして犬帯をもらうのが日本の習わしで、日本唯一の明治天皇勅願所として、全国から、多くの方がこの中山寺に祈願に来られます。

 

 

関西圏に住む私も、20数年前、2度安産祈願し、無事に2人の子を出産、そして成人になることができました。

ですので、過去最低2回はお詣りに、この中山寺には来たことになります。ただ記憶は断片的で、そこに梅林があることを知ったのも、ここ5、6年のことです。当然、行ったことがありませんでした。

いつか、チャンスがあれば行ってみたい。そう思ってその時が来るのを待っていました。

なぜ、そこに行きたかったかというと、HPに、梅が美しく咲いている様子が写っていてその写真がなんとも魅力的だったからです。

少し他の梅林と違う気がしました。

 

どこが違うと感じるのか?

それは現地に行って分かりました。

夫も、「ここは他所の平地の梅林と違って土地に傾斜があるからとてもいいね」と言って気づいていたので、それが1つの要因のようです。

よく行く梅林は、平地に梅の木がズラッと並んで植えられているのに対して、中山寺のそれは、段々のある傾斜面に植えられているのです。

 

そして、なんと一本一本の木の枝ぶりが見事なことか!立派な木もたくさんあります。ここの梅の木は、とても手入れが行き届いている。そう感じさせるものがありました。

長い年月かけて丁寧に手入れされた梅の木たちには、何か不思議な力が宿っている、そんな気配を感じさせます。

斜面を上がる小径を進むと、そう背の高くない梅の木に囲まれ、間近に可憐な花を見ることができます。うっとりするような香りも漂います。

これが桃なら桃源郷。ならば梅なら梅源郷?と言いたくなる景色です。

 

ここにいると、不思議と空から天女が羽衣を纏いながらスーっと舞い降りてくる姿が見えるような錯覚に何度も襲われました。

 

梅の木の間を縫って、斜面を下ると、その先の開けた場所に観音像が置かれています。見慣れた観音様よりもずっと、手を前に差し出し、私たちに光を当てて下さっている、そんな迫力を感じる観音像です。

 

 

空は青く、澄んでいましたが、時折雪がヒラヒラと舞っているという天候の中、束の間でしたが心が清らかになる時を過ごすことができました。

 

ところで、、、。

先程の安産祈願の話の続きなのですが。

 

実は私、御礼参りに行っていないのです。

安産祈願をして無事出産することができたら、後日、新しい晒を納めに御礼参りに行くという習わしがあることを知っていたのに、行けていなかったのです。今の今まで。

 

その事が、ずっと心にひっかかっていました。

 

偶然の成り行きでしたが、20数年越しのこの日、やっと、手を合わせて心よりお礼を申し上げることができました。ホッとしました。

 

 

さて。

皆さんは、梅の花言葉をご存知ですか?

 

梅全体を表す花言葉は『高潔』

そして、紅梅は『優美』。白梅は『気品』なのだそうです。

この3つは良く言われているので、これまでに見聞きして知っていましたが、梅にはもう一つの花言葉があることを、今回初めて知ることになりました。

 

それは、なんと

『不屈の精神』。

 

冬のまだ寒さ厳しい早春から咲き始め、春先までじっと寒さに耐えながら咲き続ける姿から、「どんな困難にも屈せず立ち向かう」という意味を込めて、この言葉がつけられたのではないかと言われているそうです。

 

梅の花に、急に共感を覚えました。

自宅に戻ると、身支度のタイミングが合わず、「行かない!」と言っていた息子が、

「いいなぁ、梅林行きたかったなぁ」

と呟いていました。

 

「〇〇したかった」「〇〇したい」と、

前向きな希望が言葉となって口から自然と出るように。

 

良い兆しです✨